馬の本（競馬紀行）

	イギリスぱかぱか単独紀行
	立川末広 夏目書房 １８００円＋税
	英語を読めない書けないしゃべれないという三重苦男（著者のこと）がイギリスの全競馬場５９ヶ所の完全踏破を目指して一人でイギリス各地の競馬場を訪れる。本書ではそのうち、ヨーク競馬場、ドンカスター競馬場など１８ヶ所を紹介している。英語の会話に苦労しながらも街や競馬場を闊歩し、イギリス人の気質や風土といったものも伝えてくれる。どの競馬場でも日本の競馬場よりずっと広大で個性的であり、観客数も少なくゆったりとした雰囲気はさすが競馬発祥国と感心させられる。また、イギリス人にとって競馬は社交の場であり、馬券に血眼になってる某国民とは大きな違いが感じられる。訪れる各競馬場の様子をユーモラスに語ってくれているが、その中でもサウスウェル競馬場の女性厩務員の話しが面白い。ただ、彼女たちの写真がモノクロなのが残念である。
	感想：★★★

	ロンドンの馬・パリの馬（海外阿房競馬）
	旋丸巴 中公文庫 ５８０円
	凱旋門賞に合わせて行った結婚式先のパリを始め、香港、韓国、ロンドン、オーストラリアの各競馬場を訪問した時のエッセイ。馬券の購入法や言葉に不自由しながらもパートナとの楽しい観戦模様や各国の馬文化が伺える。 また、韓国でのコーネルダンサーとの再会、ロンドンでのニューマーケット訪問記、オーストラリアでの馬の品評会見学などの様子も楽しい。
	感想：★★★

	草競馬流浪記
	山口瞳 新潮文庫 ６００円
	筆者達が全国２７カ所の地方競馬場を巡り回った時の紀行文。地方競馬のおもしろさと旅のおもしろさが大変よく伝わってくる。思わずこの本を片手に地方競馬に出かけてみたくなる一冊。
	感想：★★★